2007.01.22.Mon / 02:12
一昨年の9月に、急な病気で母が亡くなって以来、父は実家で猫と二人で暮らしています。ご飯を炊いたりそばを作ったりくらいならできますが、もともと余り料理などはしない人だったので、まずその日から食べるものに困りました。
私も弟も実家から離れた街で暮らしていますので、しょっちゅう行き来するのは困難ですが、四十九日が終わるまでは何とか都合をつけてどちらかが週末実家に帰り、ご飯を含む身の回りのことなどをやっていました。その後は多少落ち着いてきたので、月に1回ペースで私が実家に帰り、まとめておかずを作って冷凍したり、簡単な料理を父に教えたりしました。
そんな日々も1年以上を数え、父の料理のレパートリーも増え、現在は毎日食べるものの用意には殆ど困らない状態になっています。自分でブロッコリーを茹でかぼちゃやカレイを煮て、テレビのレシピを参考に浅漬けを作り、おじややおからの炒り煮や煮豆を作る、昭和ヒトケタのオジイチャン、これはちょっと自慢です。
毎日電話とメールで連絡を取り合う中には、食べ物の話題がかなり含まれていますが、その中で、ある法則のようなものに気づきました。
まず父は、盛んに「野菜が食べたい、野菜が美味しい」といっていました。昔の人だし年も年だし、元々野菜は嫌いではない人でしたが、これはおそらく、今後自分の体を自分で見ていかなくてはいけない事態になって、自然と体を守るもの、体に良いもの、今の体に必要なものを求めるようになっていたのではないかと思います。
そしてもうひとつ。春から秋の初めにかけて、父は「最近きゅうりが美味しく感じるんだ」と言って良く食べていました。最初は乱切りにして軽く塩をしたものでしたが、そのうちテレビで見たというパン粉漬けなるものにハマり、安いきゅうりを買ってきてはせっせと作ってバリバリ食べていました。私も食べましたが、これは結構イケました。
かと思うと、秋口になり肌寒さを感じる頃には、「きゅうりは最近欲しいと思わない。柔らかく煮た大根が食べたい、くたくたに煮た白菜が食べたい」と言い出しました。簡単に作れるレシピを教えたところなかなか上手にできたようで、「今日はカレイを煮た残りの汁で作った、旨い! 最高だ」などと、無駄のない繰り回し技まで使っているようです。
夏に父が食べたがったきゅうり、これは体を冷やす野菜の代表です。体内にたまっている水分を排出させる効果がある、夏向きの野菜です。そして、寒くなってから食べたくなった煮た白菜や大根は、体を芯から温めてくれるものです。知らず知らずのうちに、父はその時体に必要な野菜と食べ方を、しっかり選んでいたのです。必要に迫られてのサバイバル的な状況下だったからもあるでしょうが、昔の人の体はうまい具合にできているんだな、とつくづく思ったのでした。
スーパーには一年中同じ野菜が並び、溢れ返る情報に囲まれ空調の効いた環境に長く暮らしていると、心身ともに季節感を忘れてしまいがちです。でも今の自分に本当に必要なものは、案外自分の体に訊いてみればちゃんとわかっているものなのかもしれません。素材も、調理法も、そして量も。
そんな日々も1年以上を数え、父の料理のレパートリーも増え、現在は毎日食べるものの用意には殆ど困らない状態になっています。自分でブロッコリーを茹でかぼちゃやカレイを煮て、テレビのレシピを参考に浅漬けを作り、おじややおからの炒り煮や煮豆を作る、昭和ヒトケタのオジイチャン、これはちょっと自慢です。
毎日電話とメールで連絡を取り合う中には、食べ物の話題がかなり含まれていますが、その中で、ある法則のようなものに気づきました。
まず父は、盛んに「野菜が食べたい、野菜が美味しい」といっていました。昔の人だし年も年だし、元々野菜は嫌いではない人でしたが、これはおそらく、今後自分の体を自分で見ていかなくてはいけない事態になって、自然と体を守るもの、体に良いもの、今の体に必要なものを求めるようになっていたのではないかと思います。
そしてもうひとつ。春から秋の初めにかけて、父は「最近きゅうりが美味しく感じるんだ」と言って良く食べていました。最初は乱切りにして軽く塩をしたものでしたが、そのうちテレビで見たというパン粉漬けなるものにハマり、安いきゅうりを買ってきてはせっせと作ってバリバリ食べていました。私も食べましたが、これは結構イケました。
かと思うと、秋口になり肌寒さを感じる頃には、「きゅうりは最近欲しいと思わない。柔らかく煮た大根が食べたい、くたくたに煮た白菜が食べたい」と言い出しました。簡単に作れるレシピを教えたところなかなか上手にできたようで、「今日はカレイを煮た残りの汁で作った、旨い! 最高だ」などと、無駄のない繰り回し技まで使っているようです。
夏に父が食べたがったきゅうり、これは体を冷やす野菜の代表です。体内にたまっている水分を排出させる効果がある、夏向きの野菜です。そして、寒くなってから食べたくなった煮た白菜や大根は、体を芯から温めてくれるものです。知らず知らずのうちに、父はその時体に必要な野菜と食べ方を、しっかり選んでいたのです。必要に迫られてのサバイバル的な状況下だったからもあるでしょうが、昔の人の体はうまい具合にできているんだな、とつくづく思ったのでした。
スーパーには一年中同じ野菜が並び、溢れ返る情報に囲まれ空調の効いた環境に長く暮らしていると、心身ともに季節感を忘れてしまいがちです。でも今の自分に本当に必要なものは、案外自分の体に訊いてみればちゃんとわかっているものなのかもしれません。素材も、調理法も、そして量も。
* テーマ:病気と付き合いながらの生活 - ジャンル:心と身体 *

