実家にいたときに発病してまず投薬治療を始め、それから徐々に薬を減らしていって、一旦薬を止めるまで、たしか5年間くらいメルカゾールを飲んでいたと思います。毎日のことなのであまり気にしていませんでしたが、ふと考えてみれば、実家時代よりも今の方がずっと長く、倍以上もの時間薬を飲みつづけていたんですね。これは我ながらちょっとした驚きでした。
一度再発もしていることだし、あまり副作用のない薬だから長く飲んでも大丈夫と説明されていたので、このまま死ぬまでずっとこの薬を飲みつづけるものだと思っていました。ですが、一般的に甲状腺の症状が悪くなることのあまりない冬季間でもあり、長期にわたって安定してもいるからやめるには良いタイミングでしょう、というのがドクターの判断です。
ちょうどこの年の秋から暮れにかけての私は、急な病気で実母を亡くし、また仕事の方でもいろいろあって、心身ともに忙しく、かつ普段にはないストレスを抱えていたので、このタイミングで薬を手放すのは物凄く不安でした。でも、ドクターの説明も納得が行ったし、薬を切るとはいってもしばらくは1ヶ月ごとに検査をして経過を観察するので、再発悪化する前に手は打てるということでしょう。急に動悸がするようになったらすぐ受診するように言われ、貰っていた薬がなくなるまで飲み、12年ぶりにメルカゾールを飲まずに正月を迎えたのでした。
もちろん再発の可能性はあるので、自分の体調にはいつも以上気をつけていました。そして実際、メルカゾールを飲まなくなってすぐに、いくつかの変化が私の体に起こったのでした。それらを下にまとめておきます。
そして1ヶ月後、経過観察で病院に行ったとき、「TSHレセプター抗体」と言う検査をしました。今更ですが、甲状腺機能亢進症のメカニズムをまとめてみます。
脳の中にある脳下垂体から、甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンを作らせる「TSH・甲状腺刺激ホルモン」というものが出ます。喉にある甲状腺の中には、「TSHレセプター(TSH受容体)」というTSHを受け取る鍵穴のようなものがあって、これがTSHを受け取ることによって甲状腺は甲状腺ホルモンを作り出します。そして、血液中の甲状腺ホルモンの濃度が適量より濃くなると、それが刺激になって脳下垂体はTSHを作るのをやめ、薄くなってくると、またTSHを作り出して血中の甲状腺ホルモン濃度が一定になるようバランスをとっているのです。
これが、甲状腺機能亢進症になると、甲状腺の中に「TSHレセプター抗体」という悪いやつが出来ます。こいつが何をするかと言うと、甲状腺の中にあるTSHレセプターの鍵穴に、TSHよりも早く取り付いて刺激し、甲状腺ホルモンをどんどん作らせます。なので、TSHが出ていなくても、甲状腺は刺激されっぱなしでホルモンはどんどん出っぱなし、というわけです。 今年1月末の検査でこの「TSHレセプター抗体」の値を見た結果、完全に正常値の範囲内にありました。あわせてその他の、甲状腺ホルモンやTSHの値も良好で、引き続き経過観察となったのです。
そして現在。やっとこのお話もリアルタイムに追いつきました。現在の私は、一番甲状腺の症状が悪くなりやすい夏を、薬を飲まずに迎えつつあります。次回の通院は、一番暑い盛りの8月頃に、再度「TSHレセプター抗体」の検査をする予定で、それ以前にもし動悸がひどくなったり急激に体重が落ちたりしたら、すぐ病院に行くことになっていますが、今のところは順調です。
*メルカゾールをやめて起こった変化*
これらの変化は、昨年12月に薬を飲まなくなってすぐに私の体に起こったことばかりです。甲状腺の病気や薬の副作用などとは全く無関係のものかもしれませんが、覚書として残しておきます。
1)体重が2kg減った。
薬を飲むのをやめて1週間くらいであっという間に体重が落ちました。それ以上ぐんぐん痩せていくようだったら再発したとも考えられるので、すぐに病院に行こうと思っていたのですが、ほぼ2kg落ちてそれ以上は変化なしで、戻る気配もありません。もしかしたら、むくみが軽くなったかもしれません。ちなみに食欲および食べ物飲み物も殆ど変化ありません。
2)生理が早く始まった。
女性限定情報ですが、予定日より早くサイクルが少し短くなったようです。そして出るものも、以前は割と固形物が多い方だったんですが、それが明らかに小さく少なくなっています。東洋医学で言うところの血の汚れ、「お血」が減ったのかな? と勝手に考えています。
3)たんの絡む咳が出る。
まず、風邪を引きました。ちょうど年末年始の時期でもあり、毎年決まってこの時期は風邪を引くのですが、しつこくたんの絡む咳が出て、それがなかなか切れないのです。私は元々呼吸器が弱く、年中咳をしているのですが、それにしてもたんがしつこくて、未だにそれは続いています。もしかして長く飲んでいた薬の何らかの成分が出てきているのかな? と勝手に考えています。
4)口唇ヘルペスが出た。
これも私の持病と言えば持病で、物凄く疲れたりすると唇に水ぶくれが出ます。激務の続く年末開けの正月休みに風邪を引いて、新年早々水ぶくれを作っている年はしょっちゅうあるんですが、今年も出来ました。偶然かもしれませんけど、どうやらとても体の抵抗力が弱っていたようです。
5)虫歯が痛くなった。
これも偶然かもしれませんが、正月休み中に治療してある歯が物凄く痛くなり、休み開けを待って歯医者通いが始まりました。今はもう治っています。
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